・産後の膝の痛みの原因解明:なぜ膝に痛みが生じるのか?
・産後の膝の痛みを和らげる具体的な治療法
・産後の膝の痛みを治すためのストレッチと予防法
こういった疑問に答えます。
本記事の内容
1.産後の膝の痛みの原因解明:なぜ膝に痛みが生じるのか?
2.産後の膝の痛みを和らげる具体的な治療法
3.産後の膝の痛みを治すためのストレッチと予防法
この記事を書いている僕は、整骨院・整体院で施術を10年経験。
整骨院・整体院を経営して5年が経ちます。
令和5年中に2店舗目の出店予定
毎月、産後骨盤矯正をご希望の新規患者様は月平均15人以上。
年間平均180人以上の産後のお悩みの方の施術に携わっています
こういった僕が、解説していきます。
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本文
■1.産後の膝の痛みの原因解明:なぜ膝に痛みが生じるのか?
1. 妊娠とホルモンの変化
妊娠期間中、女性の体は様々なホルモンの変化にさらされます。特にリラックスホルモンである「関節可動性向上ホルモン(relaxin)」の分泌が増加し、関節の柔軟性が増す一方で、安定性が低下します。これが膝の不安定感や痛みの原因となることがあります。
2. 体重の急激な変化と姿勢の影響
妊娠中、胎児の成長に伴い体重が急激に増加します。これにより、膝にかかる負担が増え、膝関節に痛みが発生することがあります。また、妊娠中の姿勢の変化や歩行の不安定さも、膝に余分な負担をかけ、痛みの原因となります。
3. 分娩に伴う姿勢の変化と膝への影響
分娩の際、特に陣痛時や出産時にとる姿勢の変化が、膝に負担をかけることがあります。特に膝関節周辺の筋肉や靭帯へのストレスが大きく、これが産後の膝の痛みの原因の一つと考えられます。
4. 骨盤の変化と脚部の負担
妊によって骨盤が変化することがあり、これが脚部の負担に影響を与えます。骨盤の変位が、膝関節に不均等なストレスをかけ、痛みを引き起こす可能性があります。
5. 運動不足と筋力の低下
妊娠期間中は運動が制限されることが多く、また産後も体力の低下が見られることがあります。筋力の低下が膝関節の安定性に影響を与え、痛みの原因となります。
これらの原因が組み合わさることで、産後の膝の痛みが生じる可能性が高まります。次のセクションでは、これらの原因に対する具体的な治療法について詳しく掘り下げていきます。
■2.産後の膝の痛みを和らげる具体的な治療法
1. 生活習慣の見直し
a. 適切な姿勢の維持: 正しい姿勢を保つことが重要です。座る際には背筋を伸ばし、立つときには体重を均等にかけましょう。
b. 適度な運動: 適度な運動は筋力を維持し、関節の柔軟性を促進します。産後適切なエクササイズを行い、無理なく体を動かすことが重要です。
2. 物理療法 a. 筋力トレーニング: 膝周りの筋肉を強化することで、膝関節への負担を軽減できます。理学療法士による適切なトレーニングプログラムを受けると効果的です。
b. マッサージやストレッチ: 筋肉の緊張を和らげ、関節の可動域を向上させるために、定期的なマッサージやストレッチが役立ちます。
3. 医師の診断と治療
a. 専門家の診断: 症状が続く場合は、整形外科医や理学療法士に相談し、正確な診断を受けましょう。
b. 薬物療法: 医師によって処方された鎮痛剤や抗炎症薬を使用することで、痛みを和らげることができます。
4. 必要に応じたサポート
a. サポート具の利用: 膝をサポートするために、必要に応じてサポート具(サポーターやテーピング)を使用することがあります。
b. 体重管理: 適切な体重を維持することが、膝にかかる負担を軽減する点で重要です。
これらの治療法は症状の程度や個々の状態によって異なりますので、必ず医師や専門家の指導のもとで行うようにしましょう。産後の膝の痛みに対する早期のアプローチが、効果的な治療と回復につながります。
■3.産後の膝の痛みを治すためのストレッチと予防法
1. 膝関節周りのストレッチ
a. 膝の伸展ストレッチ:
- 床に座ります。
- 一方の膝を伸ばし、もう一方の膝を曲げます。
- 曲げた膝の足を手で掴み、かかとをお尻に近づけます。
- この状態で膝関節周りのストレッチを感じるまで、膝を引き寄せます。
- 15~30秒間その状態を保持します。
- 反対側も同様に行います。
このストレッチは大腿裏の筋肉や膝関節周りの筋肉を伸ばすのに役立ちます。安定した座り方とゆっくりとした動作が大切です。お子様がいる場合や安全に行える環境でストレッチを行いましょう。ストレッチ中に痛みを感じた場合は、無理をせずに中止し、必要に応じて医師に相談してください。
b. 大腿四頭筋のストレッチ:
- 立位で両足を広げ、腰幅程度の幅を取ります。
- 右足を前に出し、左足を後ろに引きます。
- 膝を曲げずに、右足の膝を90度に曲げます。
- 体重を前方にかけ、腰を少しだけ前に傾けます。
- 大腿四頭筋の伸展を感じるまでこの状態を保持します。
- 15~30秒間キープし、ゆっくりと元の姿勢に戻ります。
- 反対側も同様に行います。
このストレッチは大腿四頭筋を伸ばし、膝周りの柔軟性を向上させます。確実なバランスを保ちながらストレッチを行い、無理なく行うことが大切です。痛みを感じた場合は無理をせず、徐々にストレッチの範囲を広げていってください。ストレッチ中に不安を感じた場合は医師の指導を仰ぐことをお勧めします。
2. 膝周りの筋力トレーニング
a. レッグレイズ:
- 仰向けに寝て床に仰向けになります。
- 両足を伸ばし、床に平行に保ちます。
- 上半身を床につけた状態で、膝を曲げずに両足を持ち上げ、天井方向に向けます。
- 足を持ち上げたまま数秒キープし、ゆっくりと元の位置に戻します。
- これを繰り返します。
このエクササイズは、腹筋や下腹部、大腿部の筋力を鍛えるのに効果的です。正しいフォームで行うことが重要です。痛みを感じたり、不快な感触がある場合は無理をせず、適度に行いましょう。画像や動画を参考にすると、正しいフォームを理解しやすくなります。
b. クアッドセット:
- 椅子に座り、背もたれに寄りかかります。
- 膝を90度に曲げ、膝が床と平行になるようにします。
- 膝を押し付けるような力で5秒間キープします。
- その後、5秒間伸ばすように膝を上に持ち上げます。
- これを繰り返します。
このエクササイズは、大腿四頭筋(クアッド)を強化するのに効果的です。正しいフォームで行い、無理なく行うことが重要です。痛みや不快な感触がある場合は、適切な範囲で行いましょう。エクササイズを始める前に医師や専門家に相談することをお勧めします。
3. 予防法
a. 適切な運動: 産後から軽いエクササイズを始め、徐々に適度な運動を導入します。ウォーキングや水中エクササイズがおすすめです。
b. 体重管理: 適切な体重を維持することが、膝にかかる負担を減少させるのに役立ちます。
c. 姿勢の改善: 正しい姿勢を維持し、特に長時間座っている場合は定期的に休憩をとります。
d. サポート具の使用: 必要に応じて、サポーターやテーピングを利用して膝にサポートを与えます。
これらのストレッチと予防法は、産後の膝の痛みの緩和と予防に効果的です。ただし、個々の状態に合わせて行うことが重要であり、症状が持続する場合は医師や理学療法士の指導を仰ぐことをお勧めします。
以上、産後の膝の痛みの治し方についての記事でした。
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